著書紹介

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著書紹介

「タンスの中まで知る」伝説のONE TO ONE マーケティング
−日本橋三越における帳場制度とお得意様営業−

現存する最古の「百貨店生涯顧客制度」である…

第1章 お得意様営業の働き方

帳場制度は、百貨店業界で最古の、かつ唯一の本格的な生涯顧客制度です。
帳場顧客も最初から店内を買い回りしていただける方ばかりではありません。店舗内でポテンシャルのあるお客様を見い出し、再来店を促し、担当者(扱者)との関係を深め、お客様の趣味嗜好を把握することで、生活の様々なシーンでお役に立つことが出来る様になります。
日本橋三越の個人営業部隊「お得意様営業」は、もともと営業の素人が集まって出来上がったチームです。素人集団がどのようにして、三越の最上位顧客である帳場顧客を「お得意様」へと育成し、業績の向上に結びつけていったのか? そのノウハウを紹介しています。

第2章 顧客戦略の目指すべき方向性

モノやサービスでは差別化ができない中で、顧客戦略こそが競争戦略の重要な要素になるはずです。
お得意様営業のノウハウを踏まえ、あるべき顧客戦略の方向性を考えていきたいと思います。
「戦略には目的がある」と言われます。顧客戦略の目的は「お買い物はとにかく三越で!」と言って頂ける“優良顧客”を育成・確保することにあります。しかし、この「優良顧客」の具体像は経営トップから現場のメンバーまで統一されていますか? 現場の中でも相当にバラツキがある。まずは「優良顧客」のイメージから統一することが必要です。その上で、「関係性深化」と「お役立ち」というキーワードを下に具体的な活動をまとめました。

第3章 帳場制度の歴史

三越に働く者にとって帳場制度は空気のようなものであり、明確な形で記録に残っていることは本当に少ない。こうした貴重な資料を時系列で取り上げ、帳場制度の歴史を振り返りました。時代ごとの状況の中で帳場制度がどのように変わってきたのかをご理解頂きたいと思います。

第4章 資料編

帳場制度や得意様営業部に関わる資料をまとめました。特に、お得意様営業の立ち上がり期に日本橋三越の本店長であった平出昭二氏のインタビューは貴重な記録です。